北海道で家を建てる場合の費用はどれくらいかかる?新築の場合の相場や、寒冷地ならではの暖房設備についても

全国平均からみても土地の価格が比較的安いのが北海道。

ですが、冬は厳しい寒さへの対策がしっかりされた家でないと過ごせないため、比較的気温が温かい本州で家を建てる場合と比べると、建物に多くお金がかかるんじゃないかという心配もありますよね。

では、北海道で家を建てるにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか。

実際に北海道に住む私の感想も含めて、詳しく費用面や暖房についてまとめました。

補助金や給付金の情報もまとめましたので、北海道に家を建てるイメージが具体的にできるのではないかと思います!

では、さっそく見ていきましょう。

目次

北海道で家を建てる場合の費用について

北海道で家を建てる場合、 相場の費用は 3,000〜5,000万円代となります。

ただ、土地やハウスメーカーによって値段は変わってきます。

例えば注文住宅を建てる際、北海道で特に人気のエリアとなる「札幌市」「函館市」「富良野市」の 一坪あたりの平均地価は

エリア坪単価
札幌市55万5000円
函館市13万8250円
富良野市8万4000円

となっています。

これで40坪の土地を買ったとすると、

札幌市2220万円
函館市553万円
富良野市336万円
土地(40坪)の価格

となります。

北海道といってもとても広いので都市部と田舎の土地の価格には結構な差があり、特に道北の田舎町となると一坪1万円以下の地価となるところもあります。 

それに比べ、全国5位の大都市である札幌市は、全国平均よりも高い地価となり、価格に大きな差があります。

寒冷地仕様が必須だから相場が高め

北海道は住宅費用も全国平均からみて、寒冷地仕様となるので高めの相場になります。

北海道の厳しい冬の寒さ対策として、

  • 高断熱断熱材を使用
  • 機密性の高い家づくり
  • 窓はトリプルサッシ
  • 外壁や屋根の雪対策

など、寒さをしのぐ構造や暖房設備が必要となるのです。

これは、北海道の冬を越すのであれば必要となる仕様です。ここをケチってしまうと、暖房をどれほど強く付けても暖まらない家になってしまいます!

では、実際に北海道で人気のハウスメーカーの坪単価をみてみましょう。

ハウスメーカー坪単価 30坪の場合
一条工務店70〜80万円2,100〜2,400万円
スウェーデンハウス66〜200万円1,990〜6,000万円
ミサワホーム60〜150万円1,800〜4,500万
セキスイハイム60〜85万円1,800〜2,550万円
日本ハウスHD55〜60万円1,650〜1,950万円

となってます。

さらに、家を建てるとなるとこの他にもたくさんの費用がかかってきます。

では、次に他にどんな費用がかかるのか見ていきましょう。

新築の家を建てる場合の相場

土地と建物の価格の他にかかる費用は、付帯工事費、諸経費。

これが、付帯工事費が総費用の15%〜20%、諸経費は5%〜10%が相場となります。

では付帯工事費、諸経費とは何でしょう。

付帯工事費について

主に解体工事費、地盤調査費、測量、基礎補強工事費、ガス、給排水工事、空調、照明、カーテン等インテリアなどまとめて付帯工事費といいます。

諸経費について

諸経費は、主に登記費用、不動産取得税、火災保険料といったものになります。

外構費用

外構は、フェンスや門扉、カーポートなど建物の外側の部分の工事のことで、北海道で外構費用は、150〜300万ほどで予算を組んでおくと良いと言われています。

こうして細かくみると、建物の費用以外にもその他諸々の費用も馬鹿になりません。

でも安心してください。新築で家を建てる際に補助金や給付金、減税制度があります!

新築で家を建てる際の補助金や給付金、減税制度について

2022年7月現在、新築に対する様々な補助金や給付金、減税制度が整えられています。

事業ごとに紹介していきます。

地域型住宅グリーン化事業

木造住宅や建築物の整備や省エネ改修を促進して3世代同居への対応などに対して支援する地域型住宅グリーン化事業。

簡単にいえば環境に優しい耐久性に優れた木造住宅、エコ機能、性能の高い脱炭素住宅にするための改修や建築に対して補助金の給付が受けれるというもの。

給付金額については

  • ゼロエネルギー住宅:140万円
  • 長期優良住宅:110万円 
  • 認定低炭素住宅・性能向上計画認定住宅:70万円 

詳しくは地域型住宅グリーン化事業事務局ホームページで確認できます。

ZEH支援事業

簡単にいうとエネルギー収支が概ね0(ゼロ)

例えば、太陽光発電で発電したエネルギーと消費したエネルギーが概ね0(ゼロ)になる省エネ性能の高い住宅の購入に対して補助されるもの。

最大支給額は100万円です。

 100万円

詳しくは環境共創イニシアチブホームページで確認できます。 

こどもみらい住宅支援事業

子育て世帯や、若者夫婦世帯による高い省エネ性能を持つ新築住宅の購入や、住宅の省エネ改修などに対して補助する事業です。

補助額は5万円から最大100万円です。

詳しくはこどもみらい住宅支援事業事務局ホームページで確認できます。

すまい給付金

新築の注文住宅は2021年9月末日、分譲住宅は2021年11月末日までに契約した人が対象で、最大50万円の給付が受けれます。

いくら給付が受けれるかは住まい給付金事務局ホームページで確認できます。

住宅ローン減税 

住宅ローン減税は、無理のない負担で居住ニーズに応じた住宅を確保することを促進するため、住宅ローンを借入れて住宅を取得する場合に、金利負担の軽減を図るための制度。

最大控除額は

  • 一般住宅:273万円
  • 省エネ住宅:364万円 
  • ZEH住宅:409万5千円
  • 認定住宅:455万円

詳しくは国土交通省ホームページで確認できます。

これらをハウスメーカーに相談しながら、受けられる補助金など最大限に活用しましょう。

また、移住者対象の支援金もあります。

詳しくは、内閣府地方創生推進事務局のホームページをご覧ください。

寒冷地ならではの暖房設備について

北海道の家での、暖房設備選びはとても重要になってきます。

一般的には、灯油ストーブやガスストーブが備えられていますが、新築の70%〜80%は、セントラルヒーティングという暖房設備が採用されていると言われています。

セントラルヒーティング

灯油やガス、電気を使ってボイラーを動かし、温水を作って各部屋へ送り込み室内を温めます。

各部屋には、パネルヒーターという放熱機器が設置されているので、それで部屋の中を温めます。

その他の暖房設備

セントラルヒーティング以外にも

  • エアコン
  • 床暖房
  • 薪ストーブ

などの暖房設備が使われています。

エアコンも寒冷地仕様

車と同じくエアコンも寒冷地仕様の商品があります。

三菱の「ズバ暖霧ヶ峰」など人気。エネルギー源は電気です。

床暖房

床下に配管を巡らせ、温水を送り込み温めるやり方や電気の配線を巡らせて温める床暖房。エネルギー源は電気、ガス、灯油です。

薪ストーブ

鉄製の密閉された箱型の本体の中で、薪を燃やし、その熱で部屋を温める薪ストーブ。エネルギー源は、薪です。

広大な自然あふれる北海道の冬というとドラマなどでも薪ストーブが登場しますね。でも、一般的には床暖房が広く普及しています。

私は、ストーブと床暖房の家でしか過ごしたことはないのですが、やはり北海道の家は機密性や断熱がしっかりしているため、多少古い家でも(実家は築50年ほど)暖房をつければ十分暖かいです。

本州では、長袖長ズボンと温かい格好をして暖房をつける、と聞いたことがありますが、それと比べると、北海道の家ではTシャツと長ズボンでアイスを食べられるくらい暖かいですね(笑)

それはさておき、どの暖房設備も設置の初期費用や日頃の暖房費が気になるところですよね。

では、北海道の冬の暖房費はどのくらいかかるのでしょう。

冬の暖房費用の相場

北海道の冬の暖房費用の相場は、月2〜3万円です。

実際に北海道に住んでいる私ですが、築25年ほどの3LDKの平家に住んでいたことがあり、灯油ストーブがひとつリビングにあり、冬場11〜4月くらいまで、灯油が毎月1〜1万5千円ほどかかっていました。

ストーブを動かすための電気代も加えると、だいたい2万円弱かかっています。

ガソリン価格や灯油価格の高騰、物価高も踏まえると2022年の冬は1.5倍〜2倍くらいかかるかもしれません。

ストーブ、エアコン、パネルヒーターなど暖房設備によって費用も変わってきます。

灯油ストーブは、家に人がいる時しか付けません。

あとは就寝する時は消して寝て、タイマーで早朝に付くようにしています。

しかし、エアコンやパネルヒーターとなるとまた付け方が違ってきます。

北海道では家全体を温めるのが基本

エアコンやパネルヒーターは、一度つけたら微量でも冬の期間ずっと付けっぱなしの方が消費電力は少ないと言われています。

そして、エアコンやパネルヒーターで暖房を使うと月々3万円ほどかかりますが、家全体を温められるのでどこの部屋に行っても常に暖かいというメリットがあります。

ストーブは機器がある部屋だけが暖かくなり、他の壁で区切られた部屋やドアが閉まっている部屋は極寒という状態になります。

また、温まるまで時間がかかるというデメリットがあります。

どちらが良いのかは、生活の仕方や家族構成、住宅の築年数などにもよりますが、どちらにせよやはり北海道の冬は暖房費がある程度かかってしまいます。

最後に

今回の記事では、北海道で家を建てる場合の費用、新築の場合の費用の相場、暖房設備についてや暖房費用についてまとめました。

土地が安い分、建物にかかる費用や、冬の寒さ対策といった面で金額が高いというイメージだったかもしれません。

ぜひ家を建てる際のお役に立てると嬉しいです。

北海道で車に乗るなら寒冷地仕様で!

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